こもよぶろぐ


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「わたしのあなた」 沓履け我が背(3999)
黄色い長靴はけ我が背!
◎ 信濃道は 今の墾り道 刈りばねに 足踏ましなむ 沓はけ我が背

(しなぬぢは いまのはりみち かりばねに あしふましなむ くつはけわがせ)

⇒「信濃の道は、まだ新しく開かれたばかりの道。
  ささくれた切り株を 踏んだりしませんように、
  靴をお履きなさい、あなた」


万葉集巻14の3399。私の大好きな大好きな歌の一つ。

「沓はけ我が背(くつはけわがせ)」って呼びかけがすてきだよね。
烈しく「愛してる!」っていうんじゃないけれど、
その人をとてもとても大切で大事に思ってることが、わかる。

「背(せ)」とは、女の人が恋人や夫、兄や弟など、
心から大事に思う男性を指す際に使う言葉。
逆の男性→女性は「妹(いも)」。
「我が背(わがせ)」「我が背子(わがせこ)」、「我妹子(わぎもこ)」
という使われ方が多くて、大体「あなた」「愛しいあなた」で訳してしまうけれど、
直訳なら「わたしのあなた」。「わたしのあなた」って、なんかいいひびき。

そしてこの歌ほど、「我が背」が
たおやかでやさしい印象を残す歌は無い、
と私は思ふ。私的「我が背」ランキング1位。

全体の読んだリズムも良いし、すぐ暗記できます。

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